今、古典が新しい!茨城県吟詠剣詩舞総連盟(茨吟連)

吟道大学講座・吟士権決勝大会開催される

《吟道大学講座》

日時  令和4年8月28日(日) 8:30受付開始

会場  東海文化センター ホール

参加申込者  351名

 

 日本地図で知られているのは伊能忠敬である。忠敬は日本で初めて測量をしたが、実はこの伊能図ができる42年も早い1779年に長久保赤水が精度の高い「赤水図」を作った日本地図の先駆者である事はあまり知られていない。赤水は茨城県高萩市赤浜村(現茨城県高萩市)の農家に生まれた。農業をしながら水戸藩の学者らの下で儒教や天文学、地理学などの勉学に励み、地図を作り始めたのは35歳頃。52歳で原図を作り約10年後、天文学の知識を生かして経線と緯線を入れ、赤水図を完成させた。去る8月23日NHKの番組で取り上げられ知名度じわり。写真:JR常磐線高萩駅前の長久保赤水の像

今年の吟道大学講座は、歴史に貢献した地理学者・長久保赤水の生涯と功績を讃えて尽力している長久保赤水顕彰会の佐川春久会長を講師に招いた。佐川会長は「地理の歴史の中に赤水図をしっかり位置付けて、将来的には大河ドラマも目指している」という。

【講師プロフィール】昭和24年東京都生まれ。現在は高萩市大能在住。高萩市役所に38年間勤務。生涯学習課長、総務部長を経て、高萩市歴史民俗資料館館長を歴任。現在、長久保赤水顕彰会の会長を務め尽力している。「高萩歴代領主」「長久保赤水書簡集」「マンガ長久保赤水物語」等多数の書籍の編集を担当する。また、今回の講座の中で上映した高萩市制作の映像作品「その先を征け❕日本地図の先駆者 長久保赤水」の監修も担当している。

 

吉田裕峰理事長挨拶

雨の降る足元の悪い中を吟道大学講座にご参加いただき有難うございます。今年の吟道大学も昨年に引き続き賑やかに開校することができました。今回は高萩市が生んだ偉大な先人、長久保赤水先生の講義をいただきます。講師は個人的にも長いお付き合いをしています佐川春久先生です。高萩市役所の生涯学習課長の頃から高萩市文化協会を通して何度もお会いして色々とご指導を賜りました。そして長久保赤水先生の検証を非常に熱心にやられております。近年では特に重要性にかけて国や県から認定されるようになり非常に喜ばしいかぎりです。今回は前半を講義で後半に映画を上映いたします。試写会でも観させていただきましたが、非常に良くできております。皆さんがこの映画を観終わった後には心に残る、脳裏に焼き付く、そのような内容になっている事でしょう。これからの時間を有意義にお過ごしください。とご挨拶をいただきました。

 

講師 佐川春久先生

伊能忠敬の影に隠れているのではなくて、長久保赤水先生の偉業をもっと前面に出してもらいたい。学校の授業でも教材として取り上げてもらいたいと熱心に語られていました。伊能忠敬が活躍する42年前にすでに万民に親しまれる日本地図を作り上げ、全国の藩校で使われていたことには驚かされました。長久保赤水先生のことばで印象に残っているのは、「学問とは学問のための学問に非ず。民のためになる学問であれ」いい言葉ですね。本日上映しました映像作品はYouTubeで公開しております。是非ご覧ください。

 

 

 

密を避け座りメモを取りながら聴き入る受講者

 

 

《吟士権コンクール決勝大会》

 

吟道大学講座終了後、吟士権コンクール決勝大会が開催された。今年は準決勝は行わず予選からいきなりの決勝へ111名が挑んだ。成績は下記の通りです。優勝者のみ写真と動画を掲載します。

 

 

 

競吟の様子

 

 

 

部門 優勝 準優勝 第三位
青壮年部 松澤佐土美 長峯 華奏 廣澤 一徳
一般三部 福田紀二男 竹島  徹 杉山 利明
一般二部 野上 正光 根本 政夫 佐々木シナ子
一般一部 宮嶋 弘一 宇ツ木 栄子 豊田 惠子
和歌二部 黒澤 桂一 福田紀二男 根本 政夫
和歌一部 大根 久枝 戸崎 敏子 野上 正光

シルバー大賞は一般三部出吟者の中から優秀吟者の滝ケ崎宣男 さんに贈られました。おめでとうございました。

 

 

 

 

 

【各部門の優勝者】

※ 写真をクリックすると大きくなります

※ 動画は▷をクリックすると再生します

♦青壮年部   松澤 佐土美さん 「寒 梅」

 

 

 

 

 

♦一般三部   福田 紀二男さん  「鸛鵲楼に登る」

 

 

 

♦一般二部   野上 正光さん 「九月十三夜陣中の作」

 

 

 

 

♦一般一部   宮嶋 弘一さん 「九月十三夜陣中の作」

 

 

 

 

♦和歌二部    黒澤 桂一さん 「国を思ひ」

 

 

 

 

♦和歌一部    大根 久枝さん 「あまの原」

 

 

入賞された吟者の皆さん、今後の益々の精進を祈っています。惜しくも入賞を逃した方、予選通過出来なかった方、次回に向けて歩みを止めず今日から新たな気持ちで取り組み結果に繋げましょう。

コロナ禍3年目を迎え、第7派に高止まりの続く不安な状況を鑑みて、過日の中央吟詠剣詩舞大会に続き本日の行事もホームページによる事前の案内は控えさせていただきました。ご理解ご了承ください。来年こそはマスク無しの日常が戻ってきてくれる事を祈って、、、雨の中お疲れ様でした